MQL5 無料EA -バックテスト検証 4 「GOLD Edge MT5」

MQL5無料EA,検証リスト

「バックテスト検証」シリーズでは、MQL5コミュニティに登録されている無料EAについて、バックテスト結果からそのパフォーマンスを検証していきます。皆様のEA選択の際の一助になれば幸いです。

※MQL5コミュニティーからEAやインジケーターをダウンロードするには会員登録(無料)が必要ですので、こちらの記事を参考にアカウントを作成しておきましょう!

第4回目はGOLD Edge MT5です。

「GOLD Edge MT5」について

MQL5の公式ページからの引用

GOLD Edgeは、GOLD(XAUUSD) 向けに作成したEAですが、他の金融商品にも使用可能です。
このEAは、移動平均とマルチタイムフレームのRSIを使ったトレンドフォローの取引を行います。 GRIDの取引を行います。このEAはドローダウン時には、" DD Reduce"機能によるクローズを行います。また"GRID取引"と"DD Reduce"でトレイリングストップが設定できます。

DD Reduce機能:

  • 一番古い損益が悪いオーダーと最新の利益が有るオーダーを一緒にクローズする機能です。


特徴:

  • パネルを使って追加の取引ができます。
  • GRIDのシリーズとして自動的に決済されます。
  • マニュアルでの決済も可能です。
  • パネルから Max TradesやMax Lot Sizeの変更ができます。

Time Frame M5-M15 推奨です。

Gold Edge ガイド(公式ページ):https://www.mql5.com/en/blogs/post/750375

「GOLD Edge MT5」のトレードの様子

その名の通り、Goldを対象としたEAで、高い安定性と収益性を兼ね備えているのが特徴です。このEAは基本的にはトレンドフォローで細かく刻んでいく感じですが、逆行した場合マーチンゲール方式でロットを重ね、DD Reduceと呼ばれる独自の機能(一番古い損益が悪いオーダーと最新の利益が有るオーダーを一緒にクローズする)によってポジションが増えるのを抑えます。

これらの機能によって、比較的ドローダウンの小さい安定した資産曲線が得られるようです。

XAUUSD M15, 10,000ドルスタート(期間2020.12.1-2022.11.30)

このように安定した資産曲線を示すEAですが、マーチンゲール方式を内包しているため、突然、ドローダウンに見舞われる可能性はぬぐいきれません。残念ながら、筆者のMT5では、XAUUSDのヒストリカルデータ(為替レート)が数年間分しか得られず、長期バックテストは実施できませんでした。そのため、XAUUSDに関してはこれ以上の評価はできませんが、短期バックテストの結果は、かなりの実力を感じさせるものでした。

このEAをご利用になるかどうかは、公式ページをご熟読頂き、詳細を理解された上でご検討ください。なお公式ページでは、パラメーターの設定方法や「Set file」も公開されています。

Gold Edge ガイド(公式ページ):https://www.mql5.com/en/blogs/post/750375

XAUUSD以外での運用可能性について

安定したトレードが売りの「Gold Edge MT5」ですが、前述のように取引手法にマーチンゲール方式を内包していますので、筆者の「マーチンゲールタイプのEAの選抜基準」に沿って評価したいと思います。

再掲になりますが、筆者の、マーチンゲールタイプのEAの選抜(最適化)基準は、以下のとおりです。

  • ドローダウン(含み損)が小さいこと(長期にわたってストップアウトしないこと)
  • トレード数が十分にあること
  • ドローダウンの大きさと収益とのバランスがとれていること


まず、このEAの使用可能な通貨ペアおよび時間軸を明確にするために、MT5の「全ての気配値表示銘柄」についてテストする機能を用いてバックテストを行いました。

テスト条件は、NOZAXゼロ口座(ECN)、初期残高10,000ドル、期間2012年1月1日~2022年11月30日、EAのパラメーターは初期設定です。

  • 比較銘柄:20通貨ペア – AUDJPY#, AUDNZD#, AUDUSD#, CADJPY#, CADCHF#, CHFJPY#, EURAUD#, EURCHF#, EURGBP#, EURJPY#, EURUSD#, GBPAUD#, GBPCAD#, GBPCHF#, GBPJPY#, GBPUSD#, NZDUSD#, USDCAD#, USDCHF#, USDJPY#

M5

M15

上の表は「ドローダウンが小さいこと」という観点から、ドローダウンを基準にしてソートしたものです。ドローダウンの小ささで選抜すると、M5, M15のいずれも、CADCHF#が選抜されました。

次に、収益について見てみると、最高損益はGBPCHF# M5で$30,652 、M15で$24,664でした。同期間のXAUUSDの損益を、単純に比例計算で推計すると、$79,360程度になります。その他の通貨でもパラメーターの設定次第で成績が向上する可能性はありますが、その分を差し引いても、XAUUSDの優位性は変わらないと思われました。

EA名は伊達ではないです!

スクリーニングした通貨ペアでの個別バックテスト

上記の結果を踏まえて、CADCHF#GBPCHF#について、個別にバックテストを実施し、資産曲線の変動を見てみました。

CADCHF M5

  • 口座:    NZXゼロ(ECN)(NOZAX)
  • 通貨ペア:   CADCHF#
  • 時間軸:   M5
  • 初期残高:  10,000ドル
  • パラメーター: 初期設定
  • 期間:     2012年1月1日~2022年11月30日
  • まずまずの安定した資産曲線を示すようですが、やはりマーチンゲール方式を内包しているため、時々、大きめのドローダウンに見舞われることがあるようです。
CADCHF M15

GBPCHF M5

  • 口座:    NZXゼロ(ECN)(NOZAX)
  • 通貨ペア:   GBPCHF#
  • 時間軸:   M5
  • 初期残高:  10,000ドル
  • パラメーター: 初期設定
  • 期間:     2012年1月1日~2022年11月30日
  • 証拠金最大ドローダウン(Equity Darwdown Maximal)が初期残高(10,000ドル)よりも大きく(16,000ドル以上)、バックテスト開始時期次第では簡単にストップアウトに至ります。運良くストップアウトしなかっただけと言えますね。
GBPCHF M15
  • スクリーニングの結果、XAUUSD以外の選択肢として「CADCHF」が選抜されました。ただし本検証で得られた結果はNOZAX ゼロ口座で得られたものであり、他社では異なる結果となる可能性はあります。その点、お含みおきください

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Posted by GOMA