MQL5 無料EA -バックテスト検証 23「FIBO Trend EA mt5」
「バックテスト検証」シリーズでは、MQL5コミュニティに登録されている無料EAについて、バックテスト結果からそのパフォーマンスを検証しています。皆様のEA選択の際の一助になれば幸いです。
※MQL5コミュニティーからEAやインジケーターをダウンロードするには会員登録(無料)が必要ですので、こちらの記事を参考にアカウントを作成しておきましょう!
第 20 回目は「FIBO Trend EA mt5」です。
「FIBO Trend EA mt5」について
MQL5の公式ページからの引用(翻訳)
FIBO Trend PROインジケータを使用し、M5-H4タイムフレームで取引するトレンド戦略です。
FIBO Trend EAは、多通貨取引機能を実装しており、いずれかのペアの許容ドローダウンレベルを超えた場合、他のペアの新規注文をブロックします。
このEAには、自動売買機能を管理するためのモバイルトレーディングパネルと、手動で取引を開くための機能があります。手動モードでトレーダーが開いたすべての取引は、DD Reduce Functionsの設定を使用して利益で決済されます。
デフォルトでは、FIBO Trend EAはAUDCAD,AUDNZD,NZDCADに最適化されています。
タイムフレーム M15
推奨設定はグループ内で確認できます:コメント6にグループへのリンクあり
「FIBO Trend EA mt5」のトレードの様子
このEAは、同じ作者による*FIBO Trend PRO mt5インジケーターに従ってトレードします。
このインジケーターは、自動的にフィボナッチリトレースメントのレベルおよびトレンドを判定し、トレンドに沿ったトレードもしくは条件によってはトレンドに逆らったトレードをします。
逆行した場合、マーチンゲール方式でポジションを重ねますが、DD Reduce機能(一番古い損益が悪いオーダーと最新の利益が有るオーダーを一緒にクローズする)も有しています。
*FIBO Trend PRO mt5インジケーターは有料で販売されていますが、無くてもEA自体は問題なく稼働します。
推奨設定(SETファイル)の入手方法
このEAの推奨設定(SETファイル)はMQL5公式ページのコメント#6のリンク先で公開されています。実はリンク先はTelegrmのグループになりますので、PCに予めTelegramのアプリをインストールしておく必要があります。
Telegramのチャンネルでは、AUDCAD, AUDNZD, GBPJPY, NZDCADの4通貨ペア分のSETファイルがダウンロードできるようになっています。
推奨設定でのバックテスト
- 口座: NZXゼロ(ECN)(NOZAX)
- 初期残高: 10,000ドル
- パラメーター: 各通貨ペアのSETファイル
Lot: 0.01 Lot / 5000 USD - 期間: 2018年1月1日~2022年12月31日
AUDCAD# M15
AUDNZD# M15
GBPJPY# M15
NZDCAD# M15
長期バックテスト
AUDCAD, AUDNZD, GBPJPY、NZDCADについて、初期残高:10,000ドル、パラメーター:推奨設定(変更:0.01 Lot/10,000ドル)、M15で長期バックテストを実施しました。
残念ながAUDCADとGBPJPYは途中で破綻し、AUDNZDとNZDCADのみ長期バックテストに耐えることができました。
- 口座: NZXゼロ(ECN)(NOZAX)
- 初期残高: 10,000ドル
- パラメーター: 各通貨ペアのSETファイル
Lot: (変更)0.01 Lot / 10,000 USD - 期間: 2008年1月1日~2022年12月31日
AUDNZD# M15
NZDCAD# M15
他の時間枠での運用可能性
AUDCAD M15とGBPJPY M15の長期バックテストでは疑問符がついたので、長い時間枠(M30、H1)での運用可能性を明らかにするため、MT5の「全ての気配値表示銘柄についてテストする機能」で検討しました。
テスト条件は、NOZAXゼロ口座(ECN)、初期残高10,000ドル、期間2008年1月1日-2022年12月31日、パラメーター:初期設定(0.01 Lot / 10,000ドル)です。
M30
H1
- GBPJPYについては、M30,H1のいずれの時間枠でも途中で破綻しました。AUDCADについては、H1での運用ならば持ちこたえられる可能性があります。多通貨取引を実施するなら、通貨ペアの選択、許容ドローダウンレベルの設定と併せて時間枠も検討した方が良いかもしれません。